地域活性化コンサルタント 清水 康次

2026年1月19日

「活性化」を、もう一度定義し直すところから

私たち畑直商店街活性化推進協議会は、 「人を呼ぶこと」や「イベントを増やすこと」だけを活性化とは考えていません。

人口減少、高齢化、商店街の縮小—— こうした構造的な課題が避けられない中で、

この地域で、これからも安心して暮らし続けられるのか

という問いに、真正面から向き合うこと。 それこそが、私たちの考える「地域活性化」です。

なぜ、畑直で取り組むのか

畑直地区は、全国の中山間地域が直面している課題を、 少し先に経験している地域です。

  • 高齢化の進行
  • 商店街機能の低下
  • 空き家・空き地の増加
  • 情報が届きにくい構造

多くの地域がこれから直面する課題が、 すでに現実のものとして存在しています。

だからこそ畑直は、 「うまくいった話」ではなく「これからどうするか」を考える実験場 であると私たちは考えています。

私たちの取り組みの特徴

1.住民を起点に、段階を踏む

地域活性化で最も重要なのは、地域住民を置き去りにした開発や施策を行わないことだと私たちは考えています。

まず共有すべきは、

  • 何もせずに放置した場合、
  • この地域にどのような問題が起こり得るのか

という、住民の生活に最も影響のある将来像です。

将来の不安を言語化し、住民と共有したうえで、 その不安に対して適切で、身の丈に合った施策を一つずつ実施する。

このプロセスが十分に行きわたり、

  • 暮らしへの不安が軽減され
  • 「この地域で続けていける」という感覚が共有された

その次の段階として、交流人口の増加や外部との積極的な関わりを検討すべきだと考えています。

住民の納得や安心がないまま、 一部の人がやりたいことだけを進める施策は、 結果として一部の人の自己満足に終わり、地域全体の満足にはつながりません。

私たちは、これまで多くの地域で行われてきた 「イベント先行」「賑わい演出先行」の地域活性化とは、 明確に一線を画した取り組みを行っています。

2. 成果を急がない

地域活性化に取り組み始めると、 住民の一部には目覚ましい変革や、分かりやすい成果を早く求める声が生まれることがあります。

しかし、それが

  • 地域住民の総意なのか
  • 完全な全員一致ではなくとも、ある程度の人たちの合意が形成されているのか

を、慎重に見極める必要があります。

私たちはまず、

  • 将来起こり得る問題は何か
  • どの問題が、暮らしに最も大きな影響を与えるのか

を整理し、重要度や難易度を踏まえて優先順位を設定します。

そして、

  • 優先順位の高い課題から
  • 確実に、一つずつ取り組む

ことで、 地域住民からの理解と信頼を積み重ねることを最も重視しています。

住民の反発を招きながら、 一部の意見だけを根拠に強引に進める施策は、 私たちの考える「地域活性化」ではありません。

それは本質的には、 都市開発業者が行う「地域開発」と変わらないものだと考えています。

3. 「何をもって活性化と言うのか」を言語化する

人が増えたら活性化なのか。 売上が上がれば活性化なのか。

私たちは、 活性化の定義そのものを住民と一緒に考えることから始めています。

この姿勢は、富山県中山間地チャレンジ支援事業においても、 「最も正当な取り組み」との評価をいただいています。

4. デジタルとリアルの両立

ホームページや情報発信は手段の一つにすぎません。

  • デジタルが苦手な方を前提にする
  • 顔の見える関係性を大切にする
  • 情報が“届く”形を考える

地域の現実から逆算したデジタル活用を行っています。

今は、成果の「前段階」です

正直に言えば、 私たちの取り組みは、まだ目に見える成果が十分に出ている段階ではありません。

しかし、

  • 課題の整理
  • 仮説の検討
  • 試行錯誤の蓄積

は、着実に進んでいます。

このホームページでは、 成功事例だけでなく、試行錯誤の過程そのものを記録していきます。。

この取り組みが目指すもの

畑直だけが良くなれば良い、とは考えていません。

  • 同じ悩みを持つ地域
  • 小規模な商店街
  • 中山間地域

そうした場所で、

「畑直のやり方なら、うちでも考えられるかもしれない」

と思ってもらえること。 それが、私たちの目標です。

活動の記録とこれから

このサイトでは、

  • 日々の活動
  • 住民との対話
  • 試みと反省

を少しずつ公開していきます。

成果だけでなく、 考え続けるプロセスそのものを、地域の資産として残すために。

Posted by koji shimizu